逆転裁判4をクリアした。

逆転裁判4をクリアしたので、感想。
点数は80点。
えーと、今回も十分楽しませてもらいました。多くの人にお薦めできる良作であることは間違いありません。普通なら100点つけても問題ないくらいの名作だと思います。でも、なんで80点かというと・・・(ここから下はネタバレがあるかも)






何で80点かというと、理由は僕が逆転裁判のファンの為です。そのために、逆転裁判への期待値が非常に高く、普通のゲームよりも、辛口の評価になってます。
んで、細かい感想。
システム面では、間違いなくシリーズ最高の出来。GBA版の1と比べると比べ物にならないくらい進化している。タッチペンを活かした操作性の向上や科学捜査の要素、3D表示、セリフのスキップ、つきつけるの場面で人物の項目の削除とそれを補う人物選択場面等々、見えやすい所だけでなく見えにくい所までクオリティが上がっている。シリーズの蓄積は伊達じゃないって感じ。新要素の見抜くもいいアクセントになっているし、システム面では、シリーズ最高傑作であるのは間違いない。
逆転裁判のいいところは、今回の「見抜く」のように、新要素を入れてくるところにあると思う。新しい遊びがないとお客さんは飽きてしまうからね。シューティングや格ゲー、真・三国無双みたいにさ。いや無双、頑張ってるけどね。
シナリオ、おおむね良好。ラストの現在と過去を行ったり来たりするシナリオは、正直、賛否両論あると思う。かなり強引なシナリオ展開な気もするが、強引さはある意味逆裁の持ち味でもあるし、許容範囲内かな。逆裁においては新しい手法であるので、これからのシリーズで活かして欲しい。
ただ、裁判員制度ネタに関してはNG。スタッフは猛省して欲しいですね。
話題性を狙った物だと思うけど、このネタを逆転裁判でやるというのは無理です。センスが欠落してます。推理物がどういう表現か解っていないんじゃないでしょうか。推理物というのは、一言で言えば悪い奴を推理でへこます話です。もちろん例外もたくさんありますが。基本はそう。で、逆裁が推理物である以上、ラスボスへの止めが推理以外の要素というのは、ありえないと思います。
表現手法には、表現できる内容には限界があるんだけど、それがわかっていない感じがする。これは逆裁2のときにも感じたんだけどね。
ゲームはプレイヤーと主人公とのつながりが他のメディアよりも断然強いので、基本から外れるのは、よほどのことを考えない限り無理な気がします。
続いて、キャラクターですが、いまいちぱっとしなかったです。
主人公は、状況にただ流されていくだけで何がしたい人なのか最期まで判りませんでした。逆裁1の主人公は積極性があったのですが、今回はずっと受身。スタッフのやる気が落ちてるのかな。
あと牙琉 響也がライバルとしての役割を果たしていません。ライバルというのは主人公にとって、超えなければならない壁であるべきだと思います。彼は能力的にはライバルとして必要な能力を持っていますが、内面的に主人公との関係性が薄い、というか関係性がゼロ。なので主人公にとってたまたま出会った強い敵でしかなく、内面的に超える必然性が無い人なんですね。これではライバルキャラとしては不十分だと思います。
個人的にはライバルキャラとは、主人公より一歩先に進んでいる兄のような存在がベストだと思ってます。北斗の拳だとラオウですね。なので、ぶっちゃけ、兄がいる牙琉 響也を主人公にしたほうが話は盛り上がったと思います。兄をライバルにして「実の兄が証拠品の捏造をやったのでは?と悩みながらも、真実を追究する弟」そんな話のほうが、ただひたすら受身の主人公よりも、萌えます。
キャラが弱いということもあり、今回のラストはいまいちでした。逆裁1のときはラストで大泣きしたのになあ。

まあ、結構悪口も書きましたが、間違いなく傑作でありますので、購入を迷っている人には、買って損はないと断言させていただきます。